ITパスポート試験 ITパスポート 2016年 (平成28年 秋期)7: 大規模な自然災害を想定したBCPを作成する目的として,最も適切なものはどれか。

ITパスポート 2016年 (平成28年 秋期)
Q 77 / 100
大規模な自然災害を想定したを作成する目的として,最も適切なものはどれか。
この問の正解率:84.73%(1,133件)
この問題の本文・選択肢・正解・解説(展開)

問題本文

大規模な自然災害を想定したBCPを作成する目的として,最も適切なものはどれか。

選択肢

  • .経営資源が縮減された状況における重要事業の継続
  • .建物や設備などの資産の保全
  • .被災地における連絡手段の確保
  • .労働災害の原因となるリスクの発生確率とその影響の低減

正解

. 経営資源が縮減された状況における重要事業の継続

解説

BCP(Business Continuity Plan,事業継続計画)は,地震・水害などの大規模災害や事故・感染症の発生などにより経営資源(人・設備・情報・資金・サプライチェーン等)が縮減・損失した状況でも,優先度の高い重要事業を停止させず継続,あるいは早期に復旧させるためにあらかじめ策定しておく計画. 重要業務の優先順位付け,代替手段や代替拠点(バックアップサイト)の確保,目標復旧時間(RTO)・目標復旧レベル(RLO)の設定,連絡体制の整備,訓練・見直しのPDCAなどを定めるのが一般的である. 防災計画が「人命・資産の保全」を,労働安全衛生対策が「労災予防」を主目的とするのに対し,BCPは「事業の継続そのもの」に焦点を当てる点が大きな特徴となる.

選択肢ごとの解説

  • .正しい. BCPは大規模災害などで経営資源が縮減された状況でも,優先順位を付けた重要事業を継続あるいは早期復旧させることを目的とする計画のため. 平常時の資源水準では業務遂行が困難な状況下でも代替拠点・代替手段の事前確保により事業停止を回避することがBCPの中核的な狙いである.
  • .誤り. 建物・設備など物理的な資産の保全を主目的とするのは防災計画や財産保全計画の説明で,BCPの主目的ではない. BCPは資産そのものを守ることが目的ではなく,それを活用する事業活動の継続に焦点を当てる計画であり,資産が損なわれた場合でも代替策で業務を継続することを重視する.
  • .誤り. 被災地における連絡手段の確保はBCPに含まれる要素の一つに過ぎず,計画全体の主目的ではない. 連絡手段の確保は重要事業の継続を支えるための実現手段であって,計画の最終的な目的(重要事業の継続・早期復旧)とは区別される位置付けで,本選択肢はBCP全体の目的としては狭すぎる記述である.
  • .誤り. 労働災害の原因となるリスクの発生確率とその影響を低減することは,労働安全衛生対策(労働安全衛生マネジメントシステム等)の目的の説明である. BCPは自然災害や事故等の非常時の事業継続を主目的としており,日常的な労働災害予防を扱う労働安全衛生対策とは目的範囲が異なる.

ITパスポート 2016年 (平成28年 秋期)過去問一覧へ戻る・問7