問題本文
製品やサービスの価値を機能とコストの関係で分析し,機能や品質の向上及びコスト削減などによって,その価値を高める手法はどれか。
選択肢
- ア.サプライチェーンマネジメント
- イ.ナレッジマネジメント
- ウ.バリューエンジニアリング
- エ.リバースエンジニアリング
解説
バリューエンジニアリング(VE,価値工学)は,製品・サービスの「価値=機能/コスト」と定義し,必要な機能を確保または向上させつつ,それを実現するコストを下げることで価値を高める手法である. 機能定義・機能評価・代替案作成のプロセスで進められ,設計段階から購買・製造段階まで幅広く適用される. サプライチェーンマネジメントは資材調達から販売までの流れを最適化する手法,ナレッジマネジメントは組織内の知識を共有・活用する手法,リバースエンジニアリングは完成品から設計情報を逆算する手法であり,いずれも本問の手法とは異なる.
選択肢ごとの解説
- ア.誤り. サプライチェーンマネジメント(SCM)は,原材料調達から生産・流通・販売までのサプライチェーン全体を最適化し,在庫やリードタイムを削減して全体効率を高める手法の説明である. 製品・サービスの機能とコストの関係に着目して価値を高めるVEとは目的・観点が異なるため本問には合致しない.
- イ.誤り. ナレッジマネジメントは,組織内に分散している暗黙知・形式知を体系的に蓄積・共有・活用し,組織能力を高める手法の説明である. 製品・サービスの機能とコストの関係を分析して価値を高めるバリューエンジニアリングとは目的が異なり,本問の手法説明としては適切ではない.
- ウ.正しい. バリューエンジニアリングは,製品・サービスの価値を「機能/コスト」と捉え,機能や品質を確保・向上しつつコストを下げて価値を高める体系的手法である. 設計から購買・製造までの各段階で適用され,本問の説明である「機能とコストの関係で分析し価値を高める手法」と一致するため正答となる.
- エ.誤り. リバースエンジニアリングは,既存の完成品を分解・解析して動作原理や設計情報を逆算的に明らかにする手法の説明である. 競合製品分析や保守を目的とすることが多く,機能とコストの関係を体系的に分析して価値を高めるVEとは異なる手法であるため,本問の説明とは合致しない.
ITパスポート 2016年 (平成28年 春期) の過去問一覧へ戻る・問28