問題本文
BSC(Balanced Scorecard)の説明として,適切なものはどれか。
選択肢
- ア.顧客に提供する製品やサービスの価値が,どの活動によって生み出されているかを分析する。
- イ.財務に加え,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の四つの視点に基づいて戦略策定や業績評価を行う。
- ウ.帳簿の貸方と借方が,常にバランスした金額になるように記帳する。
- エ.取引先の信用度を財務指標などによって,スコアリングして評価する。
正解
イ. 財務に加え,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の四つの視点に基づいて戦略策定や業績評価を行う。
解説
BSC(Balanced Scorecard,バランスト・スコアカード)は1990年代にカプラン&ノートンが提唱した経営管理・業績評価フレームワークである。財務の視点だけでなく,(1)財務の視点,(2)顧客の視点,(3)内部ビジネスプロセスの視点,(4)学習と成長の視点の四つを用いて,経営戦略を具体的な目標・指標・施策に落とし込む。混同注意はバリューチェーン分析(価値創出活動の分析)との区別。正解はイ。
選択肢ごとの解説
- ア.顧客に提供する価値がどの活動から生み出されるかを分析するのはバリューチェーン(Value Chain)分析の説明である。マイケル・ポーターが提唱した手法で,調達・製造・販売・サービスなどの主活動と,人事・技術開発などの支援活動に分けて価値創出を分析する。BSCとは別の手法。
- イ.財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長の四つの視点から戦略目標を設定し,KPI(重要業績評価指標)を用いて戦略進捗を評価するのがBSCである。四つの視点がバランスよく揃うことからBalanced Scorecardと呼ばれる。正解。
- ウ.貸方と借方の金額が一致するように記帳するのは複式簿記の説明である。Balanced Scorecardの「Balanced」は帳簿の貸借均衡ではなく,財務指標と非財務指標,短期と長期,外部と内部などの指標バランスを意味する。
- エ.取引先の信用度を財務指標などでスコアリングするのは与信管理や信用評価の説明である。BSCは自社の戦略を四つの視点で評価・管理するフレームワークであり,取引先評価とは目的が異なる。
ITパスポート 2017年 (平成29年 秋期) の過去問一覧へ戻る・問14