問題本文
サプライチェーンマネジメントの目的はどれか。
選択肢
- ア.生産,販売,物流など個々のプロセスの不要な在庫の削減やリードタイムの短縮によって,プロセス全体の最適化を図る。
- イ.生産,販売,物流などの業務全体の効率や生産性を改善するために,業務内容や手続を根本的に見直して再構築を行う。
- ウ.生産,販売,物流などの業務全体をアウトソーシングすることによって,効率改善とコストダウンを図る。
- エ.生産,販売,物流などの個々のプロセスに加え,財務や経理なども含めた経営資源を一元的に管理する。
正解
ア. 生産,販売,物流など個々のプロセスの不要な在庫の削減やリードタイムの短縮によって,プロセス全体の最適化を図る。
解説
SCM(Supply Chain Management,供給連鎖管理)は,原材料調達から生産・物流・販売・最終消費者に至る一連のプロセスを企業内外で連携させ,在庫削減・リードタイム短縮・需要変動対応など全体最適化を図る経営手法である.販売情報を即時に上流工程へ伝達することで過剰在庫や欠品を防ぐ.選択肢の各概念は,イが業務プロセスの抜本的見直しを行うBPR,ウが業務全体の外部委託を指すBPO(アウトソーシング),エが財務・経理を含む経営資源全体を統合管理するERPの説明であり,いずれもSCMの目的とは異なる.プロセス全体の最適化と在庫・リードタイム削減を述べたアがSCMの目的として正しい.
選択肢ごとの解説
- ア.正解.SCMは生産・販売・物流・調達など各プロセスの不要な在庫削減やリードタイム短縮を通じて,サプライチェーン全体を最適化することを目的とする.販売情報や需要予測を上流工程へリアルタイムで連携し,過剰在庫と欠品を同時に抑える仕組みで,設問の説明はSCMの目的そのものに一致する.
- イ.業務全体の効率や生産性を改善するために業務内容や手続を根本的に見直して再構築するのはBPR(Business Process Reengineering)の説明.既存業務を破棄して情報技術を活用しゼロベースで再設計する点が特徴で,複数企業間の連携最適化を目的とするSCMとは異なる手法のため誤り.
- ウ.業務全体をアウトソーシングして効率改善とコストダウンを図るのはBPO(Business Process Outsourcing)の説明.経理・人事・コールセンタなど業務丸ごとを外部に委ねる手法で,自社内外の連携で在庫・リードタイムを削減するSCMとは目的・手段ともに異なるため誤り.
- エ.個々のプロセスに加え財務・経理など経営資源全体を一元的に管理するのはERP(Enterprise Resource Planning)の説明.企業内部の統合管理を中心とする手法で,対象は社内基幹業務全般.企業間にまたがる供給連鎖の最適化を主眼とするSCMより対象範囲が広く目的も異なる.
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