問題本文
システム開発プロジェクトで作成されるドキュメントのうち,開発の対象範囲を規定するものはどれか。
選択肢
- ア.移行計画書
- イ.結合テスト仕様書
- ウ.要件定義書
- エ.利用者マニュアル
解説
システム開発プロジェクトで「開発の対象範囲を規定する」中心ドキュメントは要件定義書である. 要件定義書は機能要件・非機能要件・対象業務範囲・利用者要求などを整理し,開発スコープを発注者・開発者の双方で合意する重要な成果物となる. これに対し,移行計画書は新旧切替の手順を扱う文書,結合テスト仕様書は開発下流のテスト計画書,利用者マニュアルは納品物としての利用ガイドであり,いずれも開発のスコープ自体を規定する文書ではない. 文書ごとの「役割と作成タイミング」を整理しておくと選択ミスを防げる頻出問題である.
選択肢ごとの解説
- ア.誤り. 移行計画書は,新システムへの切替時の手順・並行運用・データ移行・教育・体制等を定める文書で,開発の対象範囲そのものを規定する文書ではない. 開発スコープは要件定義段階で確定し,移行計画書はそれを実装した後の切替手順を扱う下流の文書という違いがある.
- イ.誤り. 結合テスト仕様書は,プログラム間のインタフェース確認のためのテストケース・データ・期待結果等を記述するテスト工程の文書で,開発スコープを規定する文書ではない. 結合テストは内部設計に対応する検証工程であり,開発の対象範囲は要件定義書で先に固めるのが基本である.
- ウ.正解. 要件定義書は,開発対象とする業務の機能・非機能要件・利用者要求・対象範囲等を明示し,開発のスコープを発注者と開発者の双方で合意する中核文書である. 後続の外部設計以降の作業はこの要件定義書を出発点とするため,開発範囲を規定するのは要件定義書ということになる.
- エ.誤り. 利用者マニュアルは,完成したシステムの操作方法や運用手順を利用者に説明するための文書で,主に保守・運用フェーズで参照される納品物の一部. 開発スコープそのものを規定する文書ではなく,そもそも開発の早い段階で作成するものでもない. 文書の役割を整理する.
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